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【初心者向け】PPPoEとIPoEとは?違いとIPoE方式に対応させる方法を解説

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PPPoEとIPoEの違いを解説

PPPoE方式とIPoE方式という言葉を聞いたことはないでしょうか。あまり耳馴染みのない言葉ですが、実はインターネットをするときに誰もが触れている接続方式であり、通信速度を上げるうえで非常に重要な用語なのです。本記事では、PPPoE方式とIPoE方式の違いとIPoE方式に対応させる方法についてご紹介していきます。

 

PPPoE方式とは?

まずは「PPPoE方式」について説明していきましょう。新型のIPoE方式に対してPPPoE方式は従来型の接続方式で、IPoE方式と比較すると速度などの機能面で全体的にやや劣っている傾向があります。以下では、PPPoE方式の具体的な仕組みについてご説明していきます。

 

PPPoE方式の仕組み

まずはPPPoE方式の仕組みについて解説していきましょう。PPPoE方式とは「Point-to-Point Protocol over Ethernet」の略で、LANケーブルなどの「イーサネット」を利用して「PPP」というプロトコルを伝送する通信方式です。利用者がルーターやアダプターなど、専用の通信機器を設置する必要があります。

また、セキュリティに関しても、IDとパスワードによるユーザー認証が必要であるなど、ユーザー側に手間がかかる仕様になっています。

 

PPPoE方式での接続は遅いの?

PPPoE方式での接続は遅いと言われていますが、実際のところどうなのでしょうか。結論から言うと、PPPoE方式での接続はIPoE方式よりも遅くなる傾向にあります

その理由は、PPPoE方式のほうがIPoE方式よりも帯域幅が狭く、混雑しやすいためです。具体的には、通信回線を利用者の通信機器に接続するための機器「ネットワーク終端装置(NTE)」を通過する仕組みが関係しています。この装置は、プロバイダごとに設置されていますが、ネットワーク終端装置あたりの上限が決められているため、上限数に近づくごとに混雑が発生し、通信速度が遅くなってしまうのです。

また、後ほど詳しくご説明しますが、PPPoE方式の最大通信速度が200Mbpsなのに対し、IPoE方式の場合は100Gbpsまで対応できるというそもそも規格の違いもあります。つまり最大通信速度が100Gbpsのインターネット回線で利用したとしても、そもそもの規格が200Mbpsまでしか出ないため、どうしても遅くなってしまうのです。

 

IPoE方式とは?

従来型のPPPoE方式について理解を深めたところで、次世代型の「IPoE方式」についてご説明していきます。仕組みやできた背景、通信速度が速い理由など、IPoE方式について包括的にご説明していきます。

 

IPoE方式の仕組み

まずはIPoE方式の仕組みについてご説明していきます。IPoE方式の「IP over Ethernet」の略で、LANケーブルなどの「イーサネット」で、直接インターネットに接続する方式を指します。利用者がルーターやアダプターなど、専用の通信機器を設置する必要がないため、シンプルに接続することができます。このように、最初からイーサネットを通信に使う前提で開発されているので、別名を「ネイティブ方式」とも呼んでいます。

 

IPoE方式ができた背景

IPoE方式ができた背景としては、インターネット人口の増加に伴うIPアドレスの枯渇が挙げられます。たとえば、従来式のIPv4は約43億個までしかIPアドレスを持てないため、インターネット人口が増えるごとにIPアドレスが徐々に減っていきます。IPアドレスはインターネット上の住所のようなものなので、IPアドレスの枯渇はデータの送受信の際に大きな影響をもたらします。

こうしたIPアドレスの枯渇を改善するために生み出されたのが「IPv6」です。IPv6は、2の128乗、約340澗個とも言われ、ほぼ無限のIPアドレスが使用できるようになります。これにより、インターネット人口が増えても問題なく利用できるとともに、新しいサービスの開発も期待されています。

 

IPoE方式での接続はなぜ速いの?

IPoE方式での接続が速い理由は「帯域幅の広さ」と「セキュリティ」の大きく2つに分けられます。IPoE方式はPPPoE方式と比較して帯域幅が広く混雑しにくいため、必然的にインターネットの通信速度が速くなるのです。

また、セキュリティに関してもPPPoE方式のようにIDとパスワードが必要なく、契約情報を元に必要な情報が回線側からルーターに流れ込むようになっています。通信がスムーズになる点で、通信速度が速くなるのです。

具体的には、PPPoE方式の最大通信速度が200Mbpsまでしか出ないのに対し、IPoE方式の最大通信速度は100Gbpsとなっています。

 

PPPoE方式とIPoE方式の違い

次に「PPPoE方式」と「IPoE方式」の違いについてご説明していきます。各方式の違いが際立つポイントは「通信速度」と「セキュリティ」の2つです。従来式と新型の違いを比較しながら、各特徴やメリット・デメリットについてお伝えしていきます。

PPPoEとIPoEの違い

 

通信速度の違い

PPPoE方式とIPoE方式で異なるポイントの1つ目は「通信速度の違い」です。PPPoE方式はIPoE方式と比較して、帯域幅がやや狭くなっています。加えて「ネットワーク終端装置」と呼ばれる装置を必ず通過しなければならない仕組みになっており、1つのネットワーク終端装置あたりの上限数が決まっています。つまり、利用者数が増加するごとに混雑が発生し、通信速度が遅くなってしまう傾向にあるのです。

対してIPoE方式は、ネットワーク終端装置を通過せずに接続できるので、混雑するポイントが少なくなります。また、帯域幅も広いのでスムーズなインターネット接続ができるのです。

 

セキュリティの違い

PPPoE方式とIPoE方式で異なるポイントの2つ目は「セキュリティの違い」です。

PPPoE方式ではIDとパスワードによるユーザー認証が必要ですが、IPoE方式ではユーザー認証の代わりに契約情報を元に回線側から必要な情報を受け取る回線認証を採用しています。ユーザー側がアクションを起こす必要はなく、セキュリティが脆弱になるわけでもないので、負担を減らして安心・安全に利用できます。

余談になりますが、設定方法に関してもIPoE方式のほうが簡単に利用できるようになっています。PPPoE方式はインターネット接続をする際に、利用者がルーターやアダプターなど、専用の通信機器を設置しなければいけません。対してIPoE方式はそうした機器の設置はないため、スムーズに接続できるようになっています。

 

なぜ今もPPPoE方式を利用しているの?

PPPoE方式よりもIPoE方式のほうが通信速度の面でも安全面でも優れているにも関わらず、なぜ今もPPPoE方式を採用しているのでしょうか。その理由は「IPv6」に対応しているWebサイト・サービスが少ないためです。

IPv6は従来のプロトコルである「IPv4」よりも膨大なアドレス空間が利用可能なプロトコルで、IPoE方式は本来このIPv6のみに、PPPoE方式はIPv4のみに対応しています。IPv6を利用する際にはWebサービス・サイトもIPv6に対応していなければなりませんが、現状ではIPv4にしか対応していないWebサイト・サービスが多く存在している状態です。

つまり、PPPoE方式がなくなってしまうと、利用できるサイト・サービスが限られてしまうため、PPPoE方式がなくならないのだといえます

 

PPPoE方式からIPoE方式に切り替える方法

「PPPoE方式」よりも便利な「IPoE方式」に切り替えるにはどのような方法があるのでしょうか。IPoE方式に切り替えるには、各プロバイダ・回線がIPoE方式に対応している必要があり、また場合によっては申し込み・料金の支払いが必要な場合があります。

以下で詳しく解説するので、興味のある方はよく読み込んでみてくださいね。

 

IPoE方式に対応しているのか確認する方法

PPPoE方式からIPoE方式に対応させるには、そもそも「回線・プロバイダ」と「ルーター・接続機器」の両方がIPoE方式に対応しているか確認しなければなりません。また、IPv6に対応しているプロバイダであっても、接続方式自体はPPPoE方式である場合もあります。以下では、回線やプロバイダ、ルーターや接続機器の確認方法をご紹介していきます。

 

回線・プロバイダがIPoE方式に対応しているか確認する

IPoE方式に対応しているのか確認するべきものの1つ目は、回線・プロバイダです。回線・プロバイダの中にはIPoE方式に対応していないものもあります。もしもご利用中の回線・プロバイダがIPoE方式に対応しておらず、IPoE方式に対応させたい場合は、残念ながら一度解約するしかありません。

ちなみに大手光回線のソフトバンク光・ドコモ光・auひかりのいずれもがIPoE方式に対応しています。それ以外の光回線やプロバイダにこれから契約する場合は、IPoE方式に対応しているかどうかを調べてから契約することをおすすめします。

 

プロバイダによってはIPv6に対応していてもPPPoE方式のみの場合もある

前項では、回線・プロバイダがIPoE方式に対応しているか確認するようお伝えしましたが、実はIPv6に対応していても接続方式はPPPoE方式という場合もあるのです。

たとえば、ドコモ光では「PPPoE IPv6通信」「IPoE IPv6通信」「IPoE IPv4 over IPv6通信」の3つがあります。「IPoE IPv6通信」は、IPv6に対応したサイトを閲覧するときのみIPoE方式が使える仕組み、「IPoE IPv4 over IPv6通信」の場合はIPv6非対応のサイトであってIPoE方式で閲覧できる仕組みですが、「PPPoE IPv6通信」に限ってはIPv6に対応しているサイトでもPPPoE方式を採用しているのです。

先にもお伝えしたように、PPPoE方式は帯域幅がIPoE方式と比較して狭くなっているので混雑しやすく、最大通信速度が200Mbpsまでしか出ません。したがって、IPv6通信に変更しても速度があまり上がらない可能性が高いのです。

上記のように、どのIPv6インターネット接続機能を採用しているかはプロバイダによって異なります。「IPoE IPv4 over IPv6通信」を採用しているプロバイダを選ぶのが最も理想ですが、少なくとも「IPoE IPv6通信」を選べるようにしたいところですね。

 

ルーターや接続機器がIPoE方式に対応しているのか確認する

IPoE方式に対応しているのか確認するべきものの2つ目は、ルーター・接続機器です。ルーターや接続機器がIPoE方式に非対応な場合は、IPoE方式に変更した場合にもIPoE方式の最大通信速度が反映されず、PPPoE方式の200Mbpsまでしか出すことができません。

ルーターや接続機器がIPoE方式に対応しているか調べるのは初心者には極めて難しいといえます。また、プロバイダごとに推奨されているルーターが異なるので、プロバイダに問い合わせるのが一番です。

プロバイダによってはBIGLOBEのようにWebページ上で、IPv6オプションに対応しているルーターについて紹介していることもあります。電話などで問い合わせをする前に「よくある質問」を確認してみましょう。

 

 

IPoE方式に対応しているおすすめのルーター

次に、IPoE方式に対応しているおすすめのルーターについてご紹介していきます。以下では、市販のルーターの中でも大手のNECとバッファローの2メーカーから価格.com売れている機器をピックアップします。

IPoE方式に対応しているおすすめのルーターを紹介する女性

 

NEC

NECのおすすめのルーターは「Aterm WG1200HP3 PA-WG1200HP3」です。同ルーターはおすすめポイントが特に多いので、いくつかに絞ってお伝えしていきます。詳細は以下です。

【Aterm WG1200HP3 PA-WG1200HP3の特徴】
・ビームフォーミングEX&MU-MIMO対応
特定の通信相手に的を絞って電波を送る「ビームフォーミング」に対応しているので、今まで電波を送りにくかったiPhoneなどの機器も高速通信で利用することができます。また、複数の端末と同時通信できる「MU-MIMO」にも対応しています。同ルーターの場合は最大2台までMU-MIMOによる通信が可能です。

・ハイパワーシステム搭載
ハイパワーシステム搭載により、今まで電波が届きにくかった部屋でも快適な動画視聴が可能になっています。具体的には、快適通信エリアが15%拡大しています。

・「らくらく『かざして』スタート」搭載
スマホやタブレットに無料アプリ「「らくらく『かざして』スタート」をダウンロードし、商品に添付されている「Wi-Fi設定シート」のNFCタグ(近距離無線通信)にスマートフォンをかざすだけで設定が完了します。

上記のように、同ルーターはアプリを使った設定の簡単さが特徴になっています。価格.comでの売り上げも3位(2019年10月現在)で口コミ数が多いうえに評価が高いのもポイントで、価格は10,000円前後です。

 

バッファロー

バッファローのおすすめルーターは「AirStation WSR-2533DHP2-CB」です。

同ルーターの特徴は、全部で4つです。詳細は以下をご覧ください。

【AirStation WSR-2533DHP2-CBの特徴】
・11ac 4×4を搭載している
5GHz帯は最大1733Mbps、2.4GHz帯は最大800Mbpsの高速通信ができます・MU-MIMO対応
複数端末に同時接続できます
・ビームフォーミングEX
iPhoneから出る電波を手掛かりに電波を飛ばすことができるので、iPhoneでも高速Wi-Fiが可能になります。

同ルーターは価格.comでも売り上げランキング5位にランクインしており(2019年10月現在)、価格も10,000円前後とそれほど高くありません。他の機器で5,000円前後のものもありますが、これだけハイスペックで10,000円前後なら妥当といえるでしょう。

 

 

プロバイダからレンタルできることもある

ルーターは市販のものを自分で用意しなくても、各プロバイダ・光回線業者からレンタルできる場合もあります。たとえば、ソフトバンク光の場合は「光BBユニットレンタル」が該当します。光BBユニットの場合は月額467円でレンタルできるうえスペックも高く、次世代高速インターネット通信の「IPv6」に対応しています。同スペックのものを購入しようとすると高く付くので、月額467円は妥当な金額かもしれません。

また、各光回線業者・プロバイダが提供しているルーターを利用すると手厚いサポートが受けられたり、わかりやすい説明書が用意されていたりなど、利用しやすいメリットもあります。

 

PPPoE方式よりもIPoE方式のほうが通信速度が圧倒的に速い

【本記事のまとめ】

  • PPPoE方式よりもIPoE方式のほうが通信速度が速い
  • IPoE方式はユーザー認証がないので簡単に利用できる
  • PPPoE方式からIPoE方式に切り替えるには、回線と機器の両方が対応していなければならない

本記事では、PPPoE方式とIPoE方式の違いについて解説してきました。IPoE方式はユーザー認証がないので簡単に利用できたり、通信速度が速かったりとメリットが大きい接続方式です。IPoE方式で接続するには、回線・プロバイダと機器のほか、閲覧するサイトもIPoE方式(IPv6 )に対応していなければなりません。

利用中の回線・プロバイダが対応していない場合は乗り換えが必要になるので、IPoE方式での接続をしたい方は一度各回線・プロバイダに問い合わせてみると良いでしょう。

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